ここにカスタムプラグイン1が入ります。

2008年02月11日

今年もはじまる!「京の味ごちそう展」

「日本料理は簡単だからむずかしい」

日本料理家である小山裕久氏の本の巻頭には
このような言葉がある。
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日本料理は、フランス料理に比べてその工程はずっとシンプルです。
刺身にしろ、焼きものにしろ炊き合わせにしろ、料理にスタートからゴールに
至るまでの工程の数は、大して多くなりません。

一番だしとコンソメスープのとり方とを比較してみてください。
かたや昆布とかつお節だけであっという間、かたや動物の骨と肉、
野菜、香草、香辛料を何種類も使い、手間と時間をかけてとります。
どちらもご馳走ですが、手順のややこしさは比べものになりません。

またシンプルゆえか、料理の個人差がそれほど大きく見えてこない。
鯛のおろし方、天ぷらの揚げ方、ふろふき大根の作り方。
もちろん人によってちょっとした違いはありますが、
手順からみれば、どこの店でもほとんど同じように魚をおろし、
同じように大根を炊いていると思います。

つまり日本料理はとても「簡単」な料理なのです。
構造は単純で、それぞれの方法が身につけばとりあえず作れるようになり、
しかも結構つぶしがきく。しかし、だからこそむづかしいとも言えます。

もちろん、仕事の手順がわかってその通り動けばよい、という次元の話なら
日本料理は実に簡単。が、プロとしての日本料理はそうではないはずです。


      (小山裕久,2006,河出文庫,『日本料理神髄』より引用)
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私たち編集という仕事に置き換えて考えてみても
「取材をして、文章を書く」という非常に簡単な構造で、
昨今なら個人のブロガーさん(つまりシロウト)であっても
素敵な記事を沢山発信され、また読まれていると思います。

「はたしてプロの仕事とは何か」
日本料理の料理人とまったく同じ質問にゆき当たるのです。

誰でもできるけれど、プロである自分にしかできない仕事。
他者(お客様や読者の皆さん)の対話の中で、
日々自問自答を繰り返しながら最善のものを作り出していくこと。


そうした「対話と考察力」こそ、プロがプロたる所以ではないでしょうか。



毎年2月に京都高島屋で開かれる「京の味ごちそう展」は
今年でなんと52回を迎える“京都の食”の一大イベント。

料理人たちの日々の修養の結果生まれた見事な作品展示や、
料理人たちによる講習会&トークイベントなど、
普段めったに知ることのできない「プロの料理人」の世界を
垣間見ることのできる貴重な機会です。





期間中、催事開場内に食堂・喫茶が限定OPENします。
京料理組合によるお弁当は特に人気なので、
午前中に食券を購入されることをおすすめします


白川の味ーー(粟田口・美濃吉本店竹茂楼)
洛北の味ーー(山ばな・平八茶屋)
西陣の味ーー(西陣・西陣魚新)
洛南の味ーー(伏見・魚三楼)
祇園の味ーー(祇園・中村楼)
円山の味ーー(真葛ヶ原・菊乃井) ※お弁当はいずれも2,300円

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●「第52回 京の味ごちそう展」

6つの名料亭が登場する名物食堂をはじめ、
京食材の展示販売、
京料理講習会などのトークイベントなど
食にまつわる企画が盛りだくさん!

伝統と技に培われた京料理の艶やかな世界が
一堂に会する年に一度の展示会です。

また、今年は源氏物語千年紀にちなんだ展示や
限定商品なども発売されます。


開催日/2008年2月20日(水)→2月26日(火)
日時/10時〜20時 ※最終日は16時閉場
各日イベント/
13時〜京料理講習会
15時〜 各組合によるトークイベント(京銘菓真味会/京都そば二八会/京都洋食会/京都府酒造組合連合会/京都寿司のれん会)
会場/京都高島屋 7F催事開場
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関連リンク)京都・伏見の蔵元日記

             (Text by Mariko OKU)


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Posted by nozomi-entry at 13:48Comments(0)食べる